お絵描きノート 8「逆光」

純真無垢な思いのまま Loud out

本日の作品

#嵐千砂都生誕祭2022 全然うまく行かない「この街でいまキミと」⑥【終】 - あすまるびぃ(あすまぺ)のマンガ - pixiv

#ラブライブ!スーパースター!! 青空の下 - あすまるびぃ(あすまぺ)のイラスト - pixiv

#虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 starting this brighter tomorrow - あすまるびぃ(あすまぺ)のイラスト - pixiv

本日はこちらの作品を扱います。共通点がないかと思いきや全部逆光です。ちなみに「全然うまく行かない『この街でいまキミと』」シリーズは最終話の公開日がちぃちゃんの誕生日に合わさっていますが、5話当たりを書いた時点で誕生日が近いことに気づき合わせたという経緯があります。つまり全然狙ってませんでした。

あとこれのオチ伝わってるのかな。解説するのは無粋な気がしますが一応言っておくと四角の吹き出しに入ってるのは「この街でいまキミと」のサビ前Bメロですね。

工夫点

ロケハン

これは3枚目の話です。1枚目の某TV局の玉の中は実際に入っておらずYouTubeを参考にさせていただきました。なんかコロナ禍で開店時間がよく分からなかったんですよね。

3枚目なんですがこれは羽田空港第3ターミナルです。アニメでミアちゃんがライブをした場所ですが、これは前後のシーンと同じ場所です。見た目変わりすぎて気づきにくいですが、ミアちゃんも例にもれず領域展開をしています。

これが実際の写真です。めっちゃ曇ってんな。

アニメ見たりすれば分かると思うのですが、ここは展望デッキなので写真で見て左側には大量の飛行機がいます。普通この場所に来てカメラを構えるなら飛行機側だと思うのですが、一人だけ施設の写真を撮ってる不審者になっていました。

今回は形こそ一致しているものの、色とか空とか全然違うので、写真を加工したりするのではなく、写真を透かしながら上から背景を自分で描く戦法を取りました。

逆光

初めて影の面積のほうが多い絵を描きました。いわゆる逆光というやつですね。影は乗算レイヤーで入れているのですが、この乗算レイヤーとか言う概念を許してはいけません(過激派)。

星空

星空って描くのむずくね?青空みたいに適当にグラデ入れてモクモクしてれば終わりではないのでなかなか困ります。

クリスタのパーリンノイズとかいうやつは有能です。適当に生成してオーバーレイかなにかしておけば星雲っぽくなります。ついでに床の模様にもなってもらいました。

後は適当にスプレーまぶしてぼかしを描けてオーバーレイでちょっと赤く塗れば完成です。

反省点

今回の話題は主に光と影についてです。光と影って意識すればするほどわけがわからなくなっていきます。まず入れる場所という問題があるのですがとりあえずこの問題は未だに解決してないのでおいておきます。

影の色

画面の前の多くの人は影を塗るのに乗算レイヤーを使用している人が多いと思います。僕もです。中には直接不透明度100%の色を塗る天才もいるかもしれませんが。

しかし僕は声を大にして言いたい。なんで光は加算なのに影は乗算なんですか!加算の反対は減算やろがい!

乗算の欠点として、もともと暗い色はあんま暗くならないというものがあります。なので結局場所によって違う色を選ばざるを得ません。めんどくさいですね。

乗算レイヤーは、基準をA、載せる色をBとして、色を0〜1で表現した上でA×Bをするレイヤーです。元の色はA、載せた後の色がA×Bですから、その差はA×(1-B)になるんですが、Aが小さいと差も小さくなることが分かりますね。

あとこの計算式から理屈上黒つぶれが起きないことも分かります。普通暗すぎると黒つぶれが起きるので、コントラストが強い絵を描くときは影の色を基準色によって変えないと不自然になります。

まぁでも加算と乗算を利用したい気持ちは分かります。厳密に考えると加算の真逆の作用を持つのは減算、乗算の逆の作用を持つのはスクリーンです。ですが減算レイヤーは使いにくすぎます。減算なので例えば緑(G)を塗ると紫色(RとB)が残って紫に近づいていきます。意味は分かるけど使いにくいですね。スクリーンは乗算の欠点を引き継ぎ、明るいところが明るくなりにくいという欠点があります。照明などを描くときは白飛びが起こるのが普通なのでこの仕様は困ります。

そんなこんなで乗算レイヤーは加算以上に直感に反する挙動をするので、色選びがむずいです。夜の場合は紫色を使うのが正解っぽいですね。なんで??(最近描いたレインボーブリッジ栞子ちゃんは紫色を影に使っています。)

光源の描き方

僕は照明の描き方についてずっと悩み続けていました。なんかボカシっぽいのをつけても光っぽくならないんですよね。そこで冷静になって考えてみました。

 

まず、光源からの光の明るさなんですが、これは点光源からの距離を\(r\)とすると\(r^2\)に反比例します。これは、点光源から距離\(r\)の点の集合である球面を考えると、その表面積は\(4 \pi r^2\)であり、その球面上の光の量は\(r\)によらず一定であることから分かります。

まあ散乱の効果などもあるとは思いますがグラフの概形を捻じ曲げることはないのでいいとしましょう。重要なのは、ガウシアンぼかしのようになるというわけではないということです。

まず、\(\frac{1}{r^2}\)のグラフが以下。

つぎにガウシアンぼかしが以下です。

主に光源に近いあたりの挙動が全然違うことが分かります。本来光は光源近くで急激に暗くなり、そのあと緩やかに変化するという挙動をするのですが、ガウシアンぼかしは急激な変化がありません。そのためガウシアンぼかしを単にかけるだけでは違和感が出ることが分かります。

ここで僕は考えました。ガウシアンぼかしをかけたレイヤーを2つ重ねたらどうなるか。その結果が以下です。

より光源の近くを急激な変化に出来ました。一方で、光源の近くが緩やかなままだし、普通に明るい色をガウシアンぼかしを描けた場合との違いが気になります。

光源の近くが緩やかなまま問題は、実はすでに解決しています。2つのレイヤーを加算で合成すると、光源近くは白飛びが発生します。つまりどういうことかというとこんな感じです。

これにより直近が緩やかなのは気にならなくなります。

まあ計算だけじゃ意味ないので実際に試してみます。わかりやすくするため光源の白はなくしてあります。

1枚

2枚重ね

3枚重ね

加算レイヤーなのでついでに色相も変わっていい感じです。今度から加算レイヤーは二枚重ねることにします。

逆光の光

逆光のときは明るいところはより明るくしなければなりません。一見直感に反しますがよくよく考えたら当たり前です。人間は暗いところだと瞳孔を開くという特徴があります。なので影を塗った後削るだけではなく、明るくする必要があります。

ちなみに僕はいつもうまく塗れないので諦めています。どうするのがいいんでしょうかね。逆にすっごく明るくしてから影を塗ったら光を塗る必要ないのでうまく行ったりするんでしょうか。

次回予告

次どれいくかはっきりは決めてませんが、多分背景の話に回帰します。

 

……え?その歌は逆光じゃないって?

ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᚲ ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᛏ ᛏᚨᛏ ᛒᚱᚨの方だっけ?